日本語のひらがなは、全部分が高次曲線に理想化されるユニークな文字体系であり、流行りのジオメトリック(幾何的)な書体の洗練とはどうもその美学を決裂する。そこで逆に、直線と交ざっても可読性の破綻しないひらがなならではのタイポグラフィを考えた。 “線” が太さのない “境界” として存在する最果てに、等幅から解放されたヴォリュームの跳躍を、ひらがなの豊かさと幾何の鋭さの重奏を観てほしい。🅮2021年末,大西拓磨